■タイのバンコクを昼過ぎに出発するロイヤルネパール航空で、一路ネパールの首都
カトマンズへ。小さな飛行機がガタガタと不安のなか飛び立ち、今までで一番質素な
機内サービスを受けて、ちょっぴりショックを受けている間に着陸態勢に入りました。
山々に囲まれた空港に降りるため、なんか不時着するのではないかと思われる
ほどの角度で、小さな飛行機は頭を下げて突っ込んで行きます。
乗客はみな真剣です(多分パイロットも!?)。
なんとか無事に着陸したときには、どこからともなく拍手が・・・(笑)
カトマンズの空港で、入国ビザを申告するのに1時間以上並び、やっと自分の番が
回ってきた。何度通っても入国&出国のときの、あの嫌な雰囲気は苦手なんだよね。
いやいや、葉っぱなんて持ってないですよ!
別に悪いこともしてる訳じゃないんだけど・・・(笑)
日本で車をゆっくり運転しているときに、後ろにパトカーが、ってな感じといったら、
分かってもらえるかな?
で、30ドルのビザ代に、50ドル札を出すと、なにか異変が・・・!
その頃、カンボジアのカジノで、たくさん見つかったという50ドル札の偽札事件が
報道されたばかりでチェックが厳しく、
『コレ、ニセモノですか?』との声が。
すかさず大声で『ノォォォォォー!!!!!!!!!』
『馬鹿なことぬかすな!俺みたいな正直者が持っとるわけないやんけ』
とは言いませんが、『トンでもない!』てな感じの顔とジェスチャーを返すと、
なんとか通してもらえました。
その後も、そのお札は光に当てたりされて検査され、別の箱へ保管されました。
危ない、危ない。このお金はタイで両替したもの。変なものつかまされたと、
ヒヤヒヤものでした。
でも、パスポートにハンコさえ貰えば用は無い、さっさっとゲートに向かう僕でした。
仕入れをするならばタメル地区がいい、との事前情報もありましたが、
ネパールの生き神様クマリに会いたい一心で町からは外れたダルバールスクエア
近くのゲストハウスに宿を取りました。
朝晩はお湯が出ません(ソーラーのため)が、タメル地区とは違い、夜9時にもなれば
人っ子一人いなくなる静かな場所で、さらに目の前の広場では、僕の好きな骨董的な
ものが、ボッタクリ価格で並ぶマーケットがあったりと、なにかといい所でした。
なんといっても、クマリの館が部屋の窓から見えるロケーションは最高で、
僕は滞在中に、2回もクマリを拝見出来ました。
クマリとは、ネパールの生き神様のことで、お釈迦様と同じカースト(シャカ)の家柄
から、数々の条件に合致した少女が選ばれ、初潮を向かえるまでの数年間を、
この館で過ごします。
ネパール中の各ダルバールスクエアに存在しますが、ここカトマンズのクマリは
国王様にも意見が言えるという点で、一番の信仰を集めているそうです。
しかし、クマリの館の窓から、つまらなそうに顔を覗かせた彼女は、僕にはなんか
かわいそうに感じられ、宗教とか信仰について考える時間を与えてくれました。
仕入れのほうは、タメル地区とアサンチョーク・インドラチョークをくまなく回り、
気になったところで交渉、と言った感じです。が、初めて訪れたということもあって、
これがなかなか大苦戦。かなり時間がかかってしまいました。
というのも、店頭にある商品は埃まるけで汚く、店の奥の奥まで入って掘り出しものを
探し出すといった感じだからです。
そんなときは、こちらが日本のバイヤーであることを告げるとドンドン奥からいい物が
出てきますので、一度やってみてください。
また僕は今回、このボッタクリマーケットで果敢にも戦ってきました。
だって他では見かけないGoodな物がいっぱいあるんですもん。
あとは、自分の交渉の腕次第やからね。戦いに勝ったかどうかは、商品をアップして
からのお楽しみ!
今回のもうひとつの目玉は、やはりヒマラヤ!
なかでも世界最高峰のチョモランマ(エベレスト)を見たいと思い、眺望で有名な
ナガルコットという山間の村へ、ショートトリップしました。カトマンズからバスで
2時間程で着く、標高2100mほどのところです。
本当はナムチェバザールなどの、さらに奥に行きたかったのですが、時間がない
のと高山病への恐れ(僕は富士山でさえ高山病でダウンしたことあり)から断念。
ヒマラヤを一目みたいと、ナガルコットの展望塔まで早朝4時半起きで登ったりも
しましたが、まだ雨期が明けたばかりで、雲が多く願い叶わず。
ここは山を眺める以外は、なにもすることがないくらい静かなところで、
僕は日がな一日ボーとしたり、ぶらぶら散歩したり、また『ノリタケコーヒーショップ』で
ご飯を食べながら現地の人とお話ししたり(冗談でなく、1回行くと3,4時間は当たり前、
最高5時間いました)とゆったりと過ごしました。
ここのオーナーは、店の名前通り、お笑い界の大御所とんねるずの憲武さんそっくり
で、一昔前の仮面ノリダーを思い出させます。
息子はもちろん、チビノリダーそっくり!!!
みなさんも、もし機会があったら、ぜひ訪れて欲しい場所です。
そんなこんなでネパールでの10日間が過ぎ去り、タイへと戻りました。
帰りの飛行機からは、なんと念願のヒマラヤがパノラマビューで見え、
パイロットが気前よくぐるりと一周見せてくれました。ヨッ!!
涙・涙の感動でした!